2793人が本棚に入れています
本棚に追加
浴室を出て服を着る俺に、田所は裸のまま近づいてきた。
「シノ、どうしたの?」
美しい肉体に散った少しのキスマーク。ついさっき俺が付けたその印に、指で触れた。
「岬の事は好きだ。ただ、たまには一人になりたい」
部屋を出て、苛々とささくれだった気持ちが落ち着くまで歩いた。
戻った部屋に田所はいなくて、ローテーブルにメモがあった。
バイト行ってきます。
ほっとしてから、そんな自分に少し嫌気がさした。
最初のコメントを投稿しよう!