001:偽りの赤ずきん

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彼女が落ちてきたのは一面砂漠の海。 照り付ける灼熱の陽光のもとに、お菓子の森やお菓子の家など無い。 「…どういうこと?」 辺りを見回した赤ずきんは茫然とした。 記憶違いでなければ、白ウサギは「この穴はお菓子の国と繋がっている」と言った。 虫や生き物の息吹といったものは、これと言って感じられない。 言ってしまえば死んだ砂漠だった。 「お前、まさか。嘘吐きウサギに騙されたのか?」 今度は楽しそうな太い声が聞こえた。
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