プロローグ

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「おい神崎!!」 教室に怒鳴り声が響く。 「なっ…、何……」 クラスのみんなは一斉に私を見る。 いつものこと。  これはいつもの光景。 「こっち来いよ」 世の中は不公平だ。 この人には誰も逆らえない。 あたしも。 「嫌だ」ということもできない。 恐る恐る歩く私。足がガクガクして、歩くのもやっとだった。 歩いている途中…… 「キャッ!!」 私は、何かにつまづいてしまった。 イタイ…… 「アハハ!超ウケる~!マジだっせ!!」 やめて… お願いやめて… 「神崎、お前自分を良くみてみろよ!」 私を見ながら笑う人たち。 私のスカートには、ゴミが沢山付いていた。 こんな姿になっても味方をしてくれる人なんて一人もいない。 分かってる。 私は、 いつも一人ぼっち。
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