start of the story

4/18
前へ
/301ページ
次へ
─────────────── (…?!) ただならぬ気配に体が反応する。 確証はないが、明らかに学園に立ち込める空気が変化した。 (これは…学園の結界が破られた?) 悠斗は咄嗟に炎天を消し飛ばした。 どうしようもなかった布羅にとっては、意味がわからない行動だったのだが。 「なんだよ、お情けか?」 「違う、学園の様子がおかしい。感じないか?」 布羅は地面に着地すると、怪訝な表情を浮かべた。 「結界が破られたっぽいな。どこのどいつだ」 フェルマーの塔も消滅させる。 すると、先ほどよりもその異常な空気が増す。 「武藤や駒沢達の結界が倍増してやがる。何かあったに違いねぇ」 それを遮るように、審判の教員が口を挟む。 「試合は一時中断だ…お前らは既に教員に匹敵するレベルだ。各々の判断で動け」 本来ならば、試合を中断して生徒達に気付かれてはならない。 しかし、先ほど通信があったのだ。 ───人手が足りない。 と。
/301ページ

最初のコメントを投稿しよう!

563人が本棚に入れています
本棚に追加