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「なんじゃ爺さん、お前の方がうるさいではないか!!」
「な、なんじゃと貴様!家老である儂に向かってその様な口の聞き方。表に出よ、もう我慢ならんわ!!」
若者の言葉に堪忍袋の緒が切れたのか、その男はすごい剣幕で広間をずかずかと出て行く。
対する若者も男の後に続こうとするが、横にいた藤吉郎が足を掴んで止めた。
「し、真ノ助・・・。行ったらし・・柴田様に殺されるぞ。早う詫びろ、お願いじゃ!」
涙を流しながら真ノ助を説得したが、彼は見向きもせずにその手を振り払い外に出て行った。
(くっ、儂の人生もここで終わりか。真ノ助め、あの世で覚えてろよ。)
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