出会い

6/25
前へ
/206ページ
次へ
「童の分際でまだ言うか!そこになおれ!!」 更に怒りをました勝家は、脇差を抜き真ノ助に迫った。 (このじじい、噂に違わず強い・・・。) そう思いながらも、真ノ助は素早く脇差を抜き迎え討った。 その光景を目の当たりにしている長秀は、思わず目を背ける。 二人は数合打ち合い、一度距離をとった。 (こやつなかなかやりよるな。儂も真剣に仕留めねばなるまい。) 勝家は真ノ助の腕を認め、本気で斬りかかる。 (まずい、このじじい強すぎる!これまでか・・・。) 勝家に反応できない真ノ助は覚悟を決めた。 「何事じゃ!!!」 辺り一面にカン高い声が響き、勝家はすぐに手を止めたが、その顔は無念そうである。 「さっさと応えぬか!権六、貴様よもや儂の命が聞けぬのか!!」
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!

700人が本棚に入れています
本棚に追加