プロローグ的な何か

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11月某日、だんだん肌寒くなり、冬に近づき始めた日の朝。 このまま目覚まし時計が鳴れば、心地よく目覚められそうな気がした。 ‘目覚まし時計が鳴れば’だが。。。 「おっはよ~!!!マイダーリン♪」 「グフッ!?」 突然腹部に衝撃が走った。 「ぐ・・・真奈美・・・朝っぱらからこの起こし方はやめろって何回言ったら分かるんだ!?」 「えへへ~おはよ、お兄ちゃん♪早くしないと学校遅れちゃうよ?」 このデンジャラスな起こし方をして今、満面の笑みでいるのは、青嵐高校1年、林野 真奈美(まなみ)。 そして、腹部にダメージを負い悶え苦しんでいる俺はその兄で、青嵐高校2年、林野 颯人(はやと)だ。 もう慣れた朝の風景だ。 颯人「話を聞け!!それに兄妹でダーリンという呼び方はおかしいし、まだ遅れるとか気にする時間帯ではない!!」 ・・・AM5:45のことだった・・・  ̄ ̄ 真奈美「お兄ちゃん、ご飯ができたよ~♪」 颯人「おう…」 真奈美「どうしたの?なんか元気ないね?」 颯人「あぁ…毎日毎日俺の腹にとんでもない加圧をしてくるやつがいてな・・・」 真奈美「えぇ!?一体誰がそんなことを!?私の大切なダーリンに!?許せない!!」 颯人「あの~真奈美さん??あなたのことですよ? それにダーリンって呼び方はおかしいってこの世に生を受けてからから数千回は言ってる気がするんだけどな?」 真奈美「そんなことよりお兄ちゃん!!折角作ったご飯が冷めちゃうよ? 私、お兄ちゃんには温かいご飯を食べて欲しいな?」 颯人「お、おぉ。すまん。いただきま・・・って上手く話をそらされた様な気が『お兄ちゃん』いただきます」
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