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僕が彼を招き入れたのは、単に彼から悪意の気配がしなかったからだけではない。
似ていたのだ。僕に。
見た目の事ではない。
確かに見た目も似てると言えなくも無いが、僕が似てると感じたのは、もっと全体的な、雰囲気というかオーラというか、とにかくそんなものだった。
「いや~、ホントに懐かしいよ」
「アンタ何?」
誰?ではなく、何?と聞いたところに、僕の軽蔑の含みを感じ取って欲しい。
「そういう、そんな風に尋ねたもんだよ。 そしてその答えはこう。 僕は君、君にとって10年後の君さ」
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