2

5/12
前へ
/21ページ
次へ
………なに!?何なの??? 混乱しながらも、必死で抗うサヤであったが、小さな拳で叩いたキースの胸板は堅く、ぺちぺちとふざけた音をたてるばかりだった。 くちゃっ… 暫くの後、唾液の絡む音が途切れて、2人の唇が離れた。 「はぁっ………はぁ……あ……あなた……なんで…こんなこと…するんですか…?」 息のあがってしまったサヤに、恐ろしい返事が返ヤに、恐ろしい返事が返ってきた。 「可愛くて強い雌がいたら、子供作んないと。」 『ショートケーキにはイチゴよね。』と同じような調子でとんでもないことを言う。 「今喰われるか、俺とヤるか、矢を抜いたあと俺とヤるか選べ。」 …そ…そんな… 「え…選べませ…」 キースは、小さな声で答えようとするサヤを遮った。 「よし、俺が決めてやる。大丈夫。人間には真似できないくらい 気持ちよくしてやるから。」 勝手にどうするか決めたキースは、そのまま舌をサヤの耳に這わせる。 くちゅっ。 耳の中まで舐められると、湿った音が響いた。 ざわざわと肌が粟立つ。 「や………ぃやっ… やめ…やめてくださっ……んっ」 …嘘。どうして? 「ぁ………んぅ…」 …気持ちいいの? 魔物と交わる不快感 は、不思議と全く感じなかった。 代わりに、彼の舌が這った場所が妙に熱い。 「ぃや………だ…め…」 身体が甘く痺れてきたが、とにかく理性だけでキースを拒絶した。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

93人が本棚に入れています
本棚に追加