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………なに!?何なの???
混乱しながらも、必死で抗うサヤであったが、小さな拳で叩いたキースの胸板は堅く、ぺちぺちとふざけた音をたてるばかりだった。
くちゃっ…
暫くの後、唾液の絡む音が途切れて、2人の唇が離れた。
「はぁっ………はぁ……あ……あなた……なんで…こんなこと…するんですか…?」
息のあがってしまったサヤに、恐ろしい返事が返ヤに、恐ろしい返事が返ってきた。
「可愛くて強い雌がいたら、子供作んないと。」
『ショートケーキにはイチゴよね。』と同じような調子でとんでもないことを言う。
「今喰われるか、俺とヤるか、矢を抜いたあと俺とヤるか選べ。」
…そ…そんな…
「え…選べませ…」
キースは、小さな声で答えようとするサヤを遮った。
「よし、俺が決めてやる。大丈夫。人間には真似できないくらい 気持ちよくしてやるから。」
勝手にどうするか決めたキースは、そのまま舌をサヤの耳に這わせる。
くちゅっ。
耳の中まで舐められると、湿った音が響いた。
ざわざわと肌が粟立つ。
「や………ぃやっ… やめ…やめてくださっ……んっ」
…嘘。どうして?
「ぁ………んぅ…」
…気持ちいいの?
魔物と交わる不快感 は、不思議と全く感じなかった。
代わりに、彼の舌が這った場所が妙に熱い。
「ぃや………だ…め…」
身体が甘く痺れてきたが、とにかく理性だけでキースを拒絶した。
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