狼と俺

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マジで?こんなところで迷ったのか?ギャグか?と自分でも思った。 だがさすがに日が傾いてきて暗くなってきたから笑えない。 そろそろ本格的にやばそうです。 俺がいる町はそこまで大きくないから夜になると門が閉まる。 何故かって? 夜はレベルの高いモンスターが活動的になり、さらには盗賊などの侵入が予想されるからだ。 大きな都市などには国立の警備隊が24時間体制で警備しているが小さな町ではそれが無理な為、安全の為正門は閉じてしまう。 まぁ、正門の反対側に位置する裏門のほうから入るには入れるが昼間と違いギルドカードの提示だけでは入門が不可能だ。 あらかじめ申請するか、この町の人なら持っている証明書の提示、または他の場所から来た場合は移動証明書(一度発行されるとどの国でも利用可能で何度でも使える。だいたいギルドにて発行ができ、発行料金は10000G)の提示と持ち物検査が行なわれる。 俺はすぐに帰るつもりだったから申請もしてないし、町人でもないから証明書もない。 ましてや移動証明書なんて高くて買える訳もない。 となると朝まで門の外に放り出されるのだ。 モンスターなんて倒した事のない俺がそんな危ない門の外で果たして無傷で生き残れるのか? もし賭け事なら俺はできないに賭けるだろう。
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