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バキバキッ!!!!!
ズザザザザ!!!
「ぐぁっ、がぁ…。」
ぎゃあぁあぁぁぁ!
何か来た!
黒っぽい大型犬ぐらいの大きさのモンスターが木にぶち当たり、地面を跳ねながら俺の足元からさほど離れてない場所へ飛ばされてきた。
俺の世界の動物で例えるなら銀色の狼のようなモンスターだ。
もとは美しい毛並みだったことが伺えるが今は目を逸らしてしまいそうな程惨い姿でよこたわっている。
息も絶え絶えで全身には酷い傷がいくつもつけられ、そこからながれた血が地面を黒く侵食していく。
必死に立ち上がろうと足掻くが大きな裂傷が見える後ろ足が機能していないのか立てないようだ。
俺は逃げようにも突然の展開に頭が働かずその場を離れる事も狼から目を離す事すらできなかった。
「ほぅ?まだ生きていたとは…、さすがだな。」
狼が飛んできた方向から男が現れた。
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