少年と俺

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ガチャ 部屋の扉が開いた音がして首をそちらに向けると小さな男の子が扉から少し顔を出してこちらを覗いていた。 「お、起きた!!!」 「うぁ!」 「起きた!起きた!レイさん!起きた!」 目があったと思ったらいきなり叫びだし、レイさんなる人物を叫びながら行ってしまった。 「なんなんだ?…一体?」 よくはわからないがとりあえず誰か呼びに行ったようだからここで待っていたほうが良さそうだ。 やる事もないし自分の荷物の整理でもしていようかな。 ここでふと気づいた。 「カバンがない?!」 どうしよう! ここは平和な日本と違い、例えスリにあってもぼーっとしていた自分が悪いと判断され、例え取られても誰かが助けてくれるなんて事はそうそうない。 あの中には俺の全財産が入ってるのに! 慌ててベットまわりを見渡し、探すがやはりない。
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