episode.1

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茶髪で髪全体をくるくるに巻いた女‥美奈が立っていた。 数人どこからか出てきたけど‥。 みんな、ケバい‥‥。 「貴方、わざと足引っ掛けたわね‥。打ち所悪かったら大変なことになってたんだよ!」 「失礼な言い方。引っ掛けたんじゃないのよ、ソイツが引っ掛かってきたの」 美奈はましろを見下し、腕を組み笑みを浮かべた。 周りの仲間もクスクスと笑う。 何て根性ネジ曲がってるの‥。 私はグッと拳に力が入った。 「唯、気にしないで。あたしが悪かったの」 「ましろっ‥」 「勢いよくかけ降りるのがいけないんだし、ね」 ましろは起き上がり、スカートをパンパンと軽く叩いた。 そのまま美奈を真っ直ぐ見る。 美奈は一瞬顔を歪ませたが、すぐに笑みを浮かべた。 「あたしが憎いなら正々堂々と来なさいよ。あたしは逃げも隠れもしないから」 「っよくそんなこと言えるわね。泥棒猫のくせに!」 行こっ、と美奈が声を掛け、仲間達はどこかに消えた。 美奈の笑みが、すごいヒキツってた‥‥。 ましろは美奈が去っていく背を真っ直ぐ、そしてどこか切なそうに見続けていた。 .
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