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「黙れ!」
いきなり封じられたよ。
俺の立場がない。
「まあまあ。そう言わずに俺の話を聞いてくれ――とりあえず基本的なことから訊くけど……、君達俺が何をしたって言うんだい?」
「うるせえ! この状況をよく見やがれ!」
名も知れぬ不良のボスが手を振って吠えた。
言われた通りに俺は周囲を見回す。
なるほど、埃の溜まったコンクリートにばたばたと、俺に絡んできた不良逹が倒れている。
「ここまでやっておきやがって、ふざけたことをいってんじゃねえ!」
そんなこと言われても『俺は何もやっていない』のである。
「何を言ってんだよ、お前らが勝手に殴ってきて、――俺を殴り疲れたんだろう。
だから、俺はいっさい悪くないね!」
そう俺はいっさい反撃してないんだ、だから、俺は悪くない。
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