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実は地下2から地下5階までのエレベーターには幻術の魔法がかけられており、地下1階のボタンを5秒連続で以内に連続で5回押せば見えるようになるのだ。
俺はそのまま地下2階のボタンを押す。
「まぁ俺は幻術の魔法なんて使えないから詳しくはわからないんだけどね」
と一人愚痴る。
魔法とは習得するものではない。童貞や処女が30歳になった時点でどのような魔法が使えるかが勝手に決まるのだ。人の内面が使える魔法の種類の決定に関連しているという学説が現在は有力である。
俺らに出来る事は自分が出来る魔法を高めることだけだ。
そして魔法を高めるのには二つの手段がある。
一つ目は魔法を使うこと。微々たるものではあるが着実に魔法を高められるのだ。
そして二つ目が歳を取ること。年齢が上がれば上がるほど魔法は強力になるのだ。
その他に30歳までに隕石(巨大であればあるほど良い)の近くで生活をしていればしているほど魔法が強力であるのだが、既に30歳を優に越えてしまっている俺にはあまり関係ない。
……関係ないのだが、生まれも育ちも秋葉原の俺はその他の地域出身の魔法使いよりも土台は優れていると言っておこう、……関係ないのだがな。
何十年も前、まだ地球に国の数が200を少し下回っていた頃。地球に突如無数の隕石が降ってきた。無数の隕石の中でも一際巨大な3つの隕石がそれぞれ当時のアメリカ、イタリア、日本へと衝突した。
詳しい場所を言えばアメリカはニューヨーク、イタリアはヴァチカン、日本は秋葉原へ巨大隕石が衝突した。
ニューヨークに隕石が衝突した際に自由の女神が破壊されたのは有名な話だ。今思えばこれが所謂フラグという奴だったのだろう。
まず最初にアメリカの主要機関に隕石が衝突し、アメリカが国として機能しなくなった。そのあとはあっという間だ。ドミノ倒しの如く、次々と国が機能しなくなり、核が出る間も無く世紀末救世主が現れそうな世界になった。
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