帰って受難

6/8
7102人が本棚に入れています
本棚に追加
/136ページ
目の前の演劇部部長を見ながら俺は考える。 どうやら相手がものすっごく怒っていることから俺に対して何か恨みがあるらしいことがわかる。 俺は部活に入っていない。しいて言うなら【みぃ】同盟くらいだ。 「思い出したかよ?テメェが俺らにしたことを」 黙っていたら演劇部部長が問いかけてきた。 しかしまだ思い出していない。 黙っていると、演劇部部長は舌打ちをして俺にヒントをくれた。 「体育祭だ」 「あっ…」 体育祭。このキーワードで俺は思い出した。 「SM衣装女王様!のやつか!?」 「そうだよっ!!バカ野郎ッ!?」 俺が叫んだとたん罵倒された。 「でも、衣装はちゃんと返したはずだけど…」 「そうだ、衣装は問題なかった。けどなあの後――…」 衣装を返した後、何かあったらいい演劇部部長は遠い目をしながら語り始めた。 どうやら演劇部部長さんによると、あの後放送部が演劇部部室にきたらしい。 放送部といっても、歩くR18禁ではなく、ドMの豚野郎らしいが。 そいつはいきなり女王様衣装を手にすると… 「はぁん…こ・れ・が女王様の来ていた衣装っ…叩いてほしい。むしろ踏んでほしい…」 といったらしい。あまりの発言にドンびく演劇部。 もちろん俺も引いた。それはいいとしてそこまではまだよかったらしい。 そのあと豚野郎は女王様衣装を金で買ったらしく。 豚野郎は去ったらしい。 しかし、その後に今度はストーカー野郎や風紀委員長、総長様が来たらしい。 そしてキャラ崩壊をしていくあいつら。 衣装はもうないと言ってもなかなか帰ってくれずその場でケンカし始めたらしく。 やっと帰ったと思ったら、部員が退部届を渡してきたらしい。 なんと不憫なっ… 話し終わったらしい演劇部部長の目には涙がにじんでいた。 けどな 「全部テメェのせいじゃこんにゃろぉおおお!!」 「逆恨みかぁああああ!!?」 ナイフ危ない!当たったら死ぬ!
/136ページ

最初のコメントを投稿しよう!