俺の旅立ちと、姉の死と、弟の旅立ちと、そして親父の死と、

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月日あっと言う間に流れ、 東京の都立の工業高校にも無事に受かり、 後は卒園と中学の卒業を待つばかりだった。 俺も、此処を出て自由に生きて行けるんだと、感じ考えていた! 不思議と不安は全く無かった。 そんな中、 今でも、忘れられない思い出が有る。 一つは、淡い思い出、 一つは、切ない辛い思い出が、 幼児寮の保母先生で、学園の保母先生の中で、 飛び切り綺麗な先生が居た。 その先生曰く、 俺がその先生の弟さんに、似てるとかで、 凄く仲良くしてくれてた。 卒園が後、数日後の時だった、 学校は卒業式が終り、 その先生の寮の部屋に呼ばれて、 好きだったアリスの歌を聴きながら、 珈琲をご馳走に為ってる時だった! その先生が、俺の手を握って抱きしめてくれた! これから、社会人に成って辛い時も有るだろうけど、負けないで頑張ってねと。 そして、キスを唇にしてくれた・・・ 何秒間だったろうか・・・ あれは今でも大切な思い出として、 心に残ってる。 今一つは、卒園する前日に何故か弟と喧嘩に成り、 顔面に頭突きをしてしまった・・ 弟のまぶたが切れて、みるみる内に腫れ上がった、 卒園する日に、弟は病院に行き、 今でも辛い心残りの気持ちだ! 後に、謝ったけど! そんな事が有りながら、 辛くも、楽しくも合った、 学園生活を晴れて無事に、 卒園した! 昭和54年の春だった。
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