運命の悪戯

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これって、浮気にならないよね。 偶然、ばったりだし。 大丈夫だよね… って、あぁ~。 変だよ。私。 あの人、最後にあんな事をいうからぁ… 家に帰ってからも、頭から男性の面影が消えることがなかった。 疲れた身体を休める為にベットに。 「私。いけないことをしたのかなぁ~…」 暫くして、耳元に置いてある携帯がなった。 「もう少し~…」 あ。いつの間にか寝てたんだぁ。 美愛のお迎えに行かなきゃ。 幼稚園に着くと、園庭に輪になって親を待つ子供達と先生。 早歩きで駆け寄った。 「美愛、お待たせ」 「ママ、遅いよ」 「あっ」 聞き覚えのある声。 声の方に目をやる。 あッ。 顔みるだけで真っ赤になる。 「昼間は、どうも」 「はい…」 「ママ、希ちゃんのパパだって」 「あ、うん」 お互い、子供に目をやりつつやり過ごした。 まさか。 希ちゃんのパパだったなんて… 「ママ、希ちゃんとブランコして遊んだぁ~」 「そう。よかったね」 朝は、照れてた癖に。 すっかり友達って感じ。 よかったぁ。 自然と笑みがこぼれる。 「希、友達できてよかったな」 「うん。パパ、美愛ちゃんと帰る」 かぁ~。 緊張感がましていく。 「…美愛、どうしたい?」 一緒に帰る!っていう答えがわかってながらも。恐る恐る聞いてみた。 「ママ…一緒に帰っていい?」 「…あ、う~ん」 一緒に帰る!って事はもちろん親も一緒だしぃ。 イヤじゃないけどぉ… どうしよ。 「急ぎじゃなければぁ」 ドキン。 「あ、はい」 佐久間さんと一緒に… 嘘 みたい。 「ママ、ありがとう」 「パパ、ちょっと遊んでくるね」 親の心、子知らず… まさにアレ。 「…行ってしまいましたね」 「…はい」 園庭の真ん中に2人だけ。 考えただけで、暑くなる。 どうしよ。 同じ組の人とはいえ、男性。 周りからの強烈な視線が痛い。 ど真ん中に知らない男性と私。 周りからみたら、疑いをいだいてもおかしくない状況にも思える。 あ、やっぱ見られてるし。 「あのぅ。場所…移動しませんか…」 「あ、そうだね」 佐久間さんも… なんか、気まずそう。 周りから離れた場所に移動した。 佐久間さん… 近くで見ると、ますますかっこいい。
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