― 出会い ―

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あぁ。 今日もあちぃーな。 こんなふうに 馬鹿みたいなセリフを 一人つぶやく俺は 本当の馬鹿かもしれない。 真夏の太陽は まるで 「お前は馬鹿だよ」 とでも言うように 日差しをいっそう強め はじめる。 太陽さんさぁ。 そんなに 俺をいじめんなよ――。 やっぱり俺馬鹿だわ。 うん、返事いらねぇ。 馬鹿な俺は 寝返りを打って居眠りする。 空谷 光汰―…。 それが俺の名前。 どこにでもいるような男 だと思う。
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