2.わたしたち と 彼女の世界

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玲音ちゃんがどこかほっこりした表情でわたしのPCを眺めている。 あぁ、やっぱり玲音ちゃんは今日も平常運転みたいだ。 「左脚の絶対領域がいいよな。アシンメトリーなデザインだから、ミニ丈もマキシ丈も見えるし。しかもニーソのチラ見えとかまじ秀逸なデザインだわこれ」 「玲音」 「着物も十分似合ってたけど、やっぱり袴も格別だぜ。なんか大人って感じでさ。だけどゴスロリ風だから可愛くも見えるし、まさにはのちゃんの為の衣装ってかんじだな」 「玲音ちゃん」 「極めつけはやっぱりツインテだよな。某歌ロイドのネギ娘並にツインテ似合うはのちゃん、流石だぜ。まさしく俺の女神!!!1略してOM!!!」 「うわぁ」 「玲音ちゃん、褒めてくれるのは嬉しいけど…いい加減気持ち悪いぞっ☆」 「……!?はっ、俺としたことがつい…」 玲音ちゃんの、『玲音ちゃんのストライクゾーンなものを見ると興奮しちゃって暴走しちゃう病』だ。長いからわたしたちは『玲音ちゃんの病気』と呼んでいる。 「この変態ニーソフェチの俺っ娘百合ヘタレめ」 「最後のは余計だぞシノ」 「じゃあヘタレ電波っ娘」 「だからヘタレ言うな!」 「もう二人とも…やめなってば´`;玲音ちゃんばっか苛めたらかわいそうだよぅ」 「まあ、確かにはのも人の事言えないしね」 「ちょっ……それどういう事さ^^^^^^」 「はのも薔薇な書物が好きな変態淑女って事ッ…ぐほう」 わたしは、しのぱの右頬にストレートをヒットさせた。ジョブエクステンドをする前まで、わたしのメインの武器だったから、威力には結構自信があったりする。 しのぱは、棒読み気味な断末魔を上げわたしの足元に崩れた。 こういう時は『ありがとうございます!』って言うんだぜ、とにやにやしている玲音ちゃんから見下ろされながら。 「それ以上はNGだよ☆」 わたしはしのぱの前に屈むと拳握りしめインクをしてみせた。 しのぱにあんまり調子に乗られちゃうと、わたしのキャラ位置が可哀想なことになっちゃうからね。 「あ、そうだはのちゃん」 「なに、玲音ちゃん?」 「これからどうするんだ?まだ時間もあることだしさ。大鎌試しにエリアでも行く?」 「…うーん、どうしようかな」 それからしばらく会話を交わした後。 わたしと玲音ちゃんは中央広場のギルドショップを巡りながら、暫し時間を潰していた。
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