♯1

3/7
前へ
/11ページ
次へ
「あ…、お、き…、あ…お、」 誰か僕を読んでる…? 「蒼起きろ!!!!」 「はいっ!?!?」 ガバッと勢い良く顔を上げると、 友人の佐々木が居た。 「珍しいな部活中寝るなんて。」 「あ、今部活中でしたね。」 佐々木とは中学一年生の時、此処剣道部で会った。 初めて僕を理解してくれた人だ。 「佐々木暇ですし、僕と手合わせしませんか。」 「手加減しろよな。」 僕は立ち上がり木刀を構えた。 僕の座って居た所には兄が死ぬ前にくれた刀があった。 この刀だけが唯一兄との繋がりです。無くせません。 話が過ぎました。 集中しなきゃいけませんね。 「佐々木ぃー、初めますよ。」 「また負けるのか、俺。」 佐々木は竹刀を構えた。 「手加減は無しと言うことで。」 「鬼だわ。」 と二人は言葉を交わし、竹刀を持つ手に力を加え、踏み込んだ。 .
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加