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だが直ぐに決着はついた。
「相変わらず佐々木は弱いですね。本気も出せません。それでも男ですか?貧弱な。」
「くっそ…」ゼーゼー
1ミクロも息を乱してない蒼と肩で息をする程の佐々木。
「話になりません。まぁ良いです。」
蒼は立ち上がり鞄に荷物を詰め、
「今日は兄の命日なので部活なんてしてる暇ありません。先に帰りますね。」
「あ、…おう!」
佐々木は「じゃあ、部活来るなよ」と言う言葉は言わなかった。
蒼の過去をしっているからこそ…
「蒼も大変だしな…。」
そう呟き佐々木は素振りをしはじめた。
パンパン…
蒼は手を二回叩き目を閉じた。
にしてもやっぱり赤い目って目立ちますね。
知らない人にジロジロ見られますからね。
「ぅ…」
急に頭が痛み出した。
無意識に兄の形見の刀をギュッと握りしめた。
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