♯5

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「姫、ガラスの靴が落ちましたよ」 聞き覚えのあるセリフを言って、翔はあたしに向かってニコリと優しく笑う。 それ、初めて会った時も言ってたし。 しかもなに言ってんのよ… アンタがあたしの靴とったんじゃん。 変なの。 「ふっ」 アホ過ぎて笑いが出てきた。 翔はそんなあたしを見て満足そうに微笑むと、 「笑った。はい、これで大丈夫」 と言って足に靴を履かせてくれた。 もしかして…あたしがずっと謝ってたから? だから? あたしの笑顔をみてニコニコ笑う翔を見ると、そうらしい。 やっぱりアホだ。 「好き」 .
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