12人が本棚に入れています
本棚に追加
「相変わらず礼儀のなってねぇ餓鬼だ。ふん、まあいい。今日こそはぶっ殺させてもらうぜ、ハロウィンの怪盗さんよ」
「先に言っとくけど、また来年会おうね、狩人」
「……上等ッ!」
にこやかに手を振る少年に向かって、狩人と呼ばれる男は、いつの間に取り出したのか、二つの銃口を向けていた。
そして、躊躇なく引き金を引いた。発砲音が響く。
「危ないから避けててね」
少年はわたしを抱え横跳びして弾丸を避けるとそう囁き、唐突すぎる展開についていけないわたしを突き飛ばして身構えた。
――雰囲気が変わった。
少年はマントから二本のナイフを取り出すと、男に向かって走りだし、一気に距離を詰めた。
最初のコメントを投稿しよう!