ガム

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授業が始まってもなお、チロはガムを食い続けていた どんどん口に詰め込んで どんどん頬が膨らんでいく 次に ガムを全て口に入れ 頬をパンパンにした状態で 付箋のようなガムの捨て紙を 前の席のオタク男の背中にペタペタと貼りだした オタク、苦笑い 授業も終盤に差し掛かった時 ガムでパンパンの口内に 今度はチョコレートを無理やり詰め込んでいた 隣の席の女子に 『ガムとチョコ、一緒に食べると不味いよ?』 と心配されていた 『ウニの味になるよ』 と、答えていた 絶対に嘘だ しかも、後に分かった事だが、チロはウニが嫌いだ 授業も終わり、煙草を吸って教室に戻ると、俺の席にガムのボトルが置いてあった もう空っぽか? 中を確認してみた
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