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燎治「アホくさ・・・心配して損した…」
斬慈は我に返り燎治に怒鳴った。
斬慈「うっせーなぁ!」
燎治「ほんとのことだろうが!!・・・まっ、なんかあったらすぐ連絡してこいよ」
斬慈「あぁ……ってやべー、今日先輩と二人で朝練するんだった!!」
姫深乃「えっ?斬慈くん部活始めたの?」
斬慈は人なつっこい性格とは裏腹にこの付近では一番ガラの悪いヤンキーの聖地とされる高校。
《獄陸第一高等学校》に通っていて中でも最強と歌われる不良グループに所属している。
そのため周りからは部活とは無縁だと思われていたので姫深乃は非常に驚いていた。
斬慈「いや、ちがう!ちがう!!実は先輩と全国無差別高校生格闘大会に出場することになってて・・・」
燎治「あんだって?オマエがか?無理無理!予選でアウトだろ!」
燎治は鼻で笑いながら言った。
斬慈「何言ってんだよ♪もう予選なんかとっくにパスして本戦まで勝ち残ってんだよ!」
姫深乃「すごーい!斬慈くん、喧嘩じゃなくてちゃんとしたルールがある中で勝ち残ったんだ!」
斬慈「ってワケだから先に行くわ」
斬慈は走りだし登校する生徒達の中に消えて行った。
姫深乃「すごいなぁ~斬慈くん!そうだ!斬慈の大会絶対見に行こうね♪」
姫深乃の目は爛々と輝いていた。
燎治「あぁ…時間が合えばな…」
燎治としても友人がそんな公の場に出場することは大変気分の良いことだったが、それ以上に気になったことがあった。
しかし、燎治は姫深乃の手前で口にはしなかった。
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