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「みんな、ドッチボールしに行ったよ。紅亜も行こ」
「行かない」
わたしは本に視線を戻す。
「も~う、何でいっつも断んの?!」
「体動かすこと、嫌いだから」
さゆりはため息をつき、わたしの頭の上に顎を乗せる。
「……いつまで、抱きついてんの」
「紅亜が、ドッチボールするって言うまで~」
「言わない、残念だね」
「子供は外で遊ぶのが、一番なんだよ」
「そういう、ドッチボールとかっていうのが、子供っぽい遊びで嫌い」
「マセガキ~。紅亜って何でそんなマセてんの~?」
「マセてない」
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