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でも今思えば、このときの自分はさゆりの言うとおりマセていたと思う。
『こんなガキっぽい遊び……』
そう言ってる自分が、周りより大人なんだと思っていたかったんだろう。
「も~う、じゃあわたしは行ってくるよ?」
「うん。早く行きな。時間なくなっちゃうよ」
わたしは軽く微笑む。
さゆりはわたしのことを気にして、いつも自分だけクラスの輪に入るのをためらう。
さゆりは、わたしもクラスのみんなも好きで
でもクラスに馴染めないわたしを心配して、わたしのそばにいようとしてくれる。
でも、わたしは別に一人で平気だし
てか、休み時間は本を読んでいるから
さゆりには、自分のしたいことをしてほしいと思っている。
だからわたしは、さゆりが気にしないよう、濁りのない笑顔を見せる。
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