第1話

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お母さんは、わたしが小学2年生のときに、父と離婚した。 原因は……父親の暴力。 父親は絵に描いたようなダメっぷりで、 パチンコとかでお金使い切って 毎日のようにお酒飲んで わたしとお母さんを、殴り倒して…… あんなやつ、もっと早くに離婚してもよかったくらいだ。 今はどこで何してるかなんて、まったくもってわからない。 というより、知りたくもない。 「……だ」 「紅亜?」 「……い、や……嫌だ……嫌だ嫌だ……再婚だなんて……やだ!」 「何で……」 「だって、その人が絶対いい人なんてわからないじゃん! もしまた、お父さんみたいな人だったらどうすんの? 傷つくのはお母さんなんだよ?!」
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