第1話

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『ごめん……ごめんね……お母さんがもっと早くに見つけていれば……紅亜がこんなつらい思いしなくてよかったのに……』 『お母さんのせいじゃないよ? だから、泣かないで』 わたしはそう言って母を抱きしめ、2人で静かに泣いた。 父を恨むことはあっても、決して母を恨むことはない。 だって、お母さんは何も悪いことはしていない。 それに、お母さんは隠していたみたいだけど…… お母さんも父からの暴力に苦しんでいたことを、わたしは知っていた。 けど、やっと解放された。 やっと幸せになれる……そう思ったのに…… 「……」 わたしの目からは涙が溢れていた。 再婚なんて嫌だ! .
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