第1話

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だいたい休み時間は読書をする。 本を読むのは嫌いじゃない。 むしろ好きだ。 誰かと、一緒に行動するほうが、苦手で嫌いだ。 「紅亜ちゃ~ん!」 わたしは声のするほうに、目だけを向ける。 「ドッチボールしない?」 「しない」 わたしはあっさりと断り、また本に視線を戻す。 クラスの女子たちは、少し戸惑った様子を見せながらも、すぐにキャハキャハと騒ぎながら、教室を出ていった。 いつの日だったか 『紅亜ちゃんってノリ悪いよね』
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