変わる虹

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…………それにしても、この二つ名格好良くない? こんな素晴らしいネーミングセンスの持ち主には、是非とも会ってみたいものだ。 原稿用紙10枚くらいつづって感謝の意を伝えたい。 ……取りあえず今はアイリの祝福の言葉に対する感謝をすべきか。 「ありがとう」 返事をして立ち去ろうとすると、アイリは思い出したように「あっ!」と声を上げた。 「そう言えばお姉ち……じゃなくて、マスターが呼んでたよ!」 「マスターが?分かった」 今の言い間違いで気づいたかもしれないが、受付であるアイリはマスターの実の妹だ。 受付の仕事はその姉に頼まれたもので、マスター曰く『身近に知り合いがいるとやる気がでるぜぃ!』という訳らしい。 ……それにしてもマスターは俺に何の用だろう? マスターはギルドマスターの略で、その人物は国王から直接指名されるギルド一の実力者だ――――という身も蓋もない噂が立っているが、実際は違う。 先日俺のSランク昇格と同じくらいの時期に当時のマスターは亡くなった。 その数日後にSランクのメンバーが収集され、次のマスターを決める会議が開かれた。 そこで『これで将来安泰だよ~』と言いながら立候補したのが現在のマスターだ。 まあ。簡単に言ってしまうと。 ある程度の実力があれば誰でもOKだぜ、いえい。って事。
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