斎藤~この想いは~

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日曜日…本来ならば休日だ。しかし、今日は土方先生に呼ばれ学校に来ていた。 書類の整理を手伝い、俺は帰るための支度をしている。 …日曜ならばあそこには誰もいないだろう。 俺は前から気になっていた弓道場を見に行くことにした。 この学校の弓道場は、他校と比べると規模が大きい。 屋上から見たときとは、また違った雰囲気の場所を俺はただ見つめていた。 「うちの部になにか用でも?」 突然の声に驚いて振り向けば、彼女がそこに立っていた。 俺は平常心を保つのに必死だった。 「……いや、用はない。アンタは?今日は休日だが…。」 彼女は楽しそうに笑った。 一瞬、胸の奥が締め付けられた気がした。 「自主練ですよ。今よりもっと、強くなりたいんです!」 ひた向きに、ただ真っ直ぐに俺を見つめるその目は俺を捕えて話さない強さを持っていた。 俺は純粋に彼女が、綺麗だと思った。 「そうか……よかったら、見学させてもらって構わないだろうか?」 思わず口から出した言葉に俺自身、驚いた。 ただ、屋上からではなく…もっと近くで彼女の弓道を見てみたいと思ったのだ。 「もちろん、いいですよ!今、鍵開けて準備しますね。」 彼女は一瞬驚いた様だが、すぐに笑顔になり、快く道場に招き入れてくれた。 ・
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