菓子争奪録

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ある町のある小学校のあるクラスでは… ハロウィンでどれだけ高い菓子を手に入れるかというゲームじみたものが流行っていた。そのゲームに勝ったものはクラスに、またはクラスメイト個人に何でも言うことを聞いてもらえるという賞品もあった。 この物語はそんな小学校に通っている少年達の物語である。 ーーー 「今年こそは…今年こそは…」 この少年は石橋結城。 いたって普通の少年である。平凡過ぎて書くことがあまりない。 「今年こそは愛しの灯ちゃんに付き合ってもらうんだ。」 なんと下劣な願いだろうか… 因みに灯ちゃんとはクラスのマドンナである。 「その為にはこのゲーム…勝たないといけない。勝つ必勝法的な物があるにはあるが…」 この必勝法とはあまりにも過酷な方法だ。 「必勝法ってのは…金持ちの奥さんが住んでいる家があるんだ。その奥さんは身体は弱いけどとても優しくてすぐに高い菓子をくれるんだが…」 誰に喋っているのかは謎だが結城は独り言を続ける。 「そこに住み込みで働いてる執事だよなぁ」 そう…何故過酷かというとこの執事が原因である。 この執事は子供がとても嫌いらしく直ぐに子供を邪険にするのである。 最近では子供を誰も家に近づけていないらしい。
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