Case 1 Crazy Bulldog

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「そういう事にもなり得るな。 FBIのクソったれエリート様も介入してくるだろうが、あくまで俺達のシマ(管轄)で起こった事件だから、俺達が解決する必要がある」 「クソったれエリート様に任せりゃいいんですよ。 さっぱり手懸かりも解ん無いってのに」 ジェスが嫌そうな顔で答えようとするのを、マッカランは片手で制止して。 「きちがいブルドックのお前さんの出番だな。 こないだお前の為に書きまくった始末書の埋め合わせをしろ。 ロニーが最後に目撃されたのは、ヒルトンだそうだ。 早速現地へ迎え」 大量の始末書を書かせてしまった自分の弱みを出されたら、それ以上反論出来ないジェスは 「イエッサー。 クソまずい朝飯どうも」 と吐き捨てながら机に置かれた、ロニーハウエルのメモと写真をジャンパーのポケットにしまい込み、署長室を出て行った。 ヒルトンホテルへと向かいながらジェスは、手懸かりが少なく、また犯人の見当も付かない事件に遭遇した事を呪いながら、取り敢えず腹ごしらえをするべく、いつも行きつけのホットドックの屋台へ先に寄る事に決めた。 【5番街 セントラルパーク】 NYに生きる者達の憩いの場である、広大な緑の公園は、ジョギングを行う者や犬の散歩をする者、果てはジェスには理解出来ない緩慢な動きで太極拳を行う者等、朝方という事もあり平和な風景を醸し出している。 ジェスはあくびをしながら、行きつけのホットドックの屋台に辿り着いていた。 「らっしゃい旦那」 スキンヘッドの側頭部に蛇のタトゥーを入れ、両腕にも様々なタトゥーを入れた男は、イカツイ顔を綻ばせてジェスにいつもの様に挨拶を行った。 「いよぉ~商売は順調か? いつもの頼むわ」 ジェスは屋台の前の椅子に座り注文を告げた。 「マスタード抜き、ケチャップたんまりなフレドリックスペシャルドック。 暫しお待ちを」 とフレドリックはホットドックの調理に取り掛かり始めた。
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