三章 爆弾魔

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「よわっちいな~。これで人間は粉々だもんな」 「なるほど、これがボマーの能力か……」 男はオレが生きていることに驚いた顔をすると、いきなり笑い出した。 「そうか、お前もオレと同じ能力を持つものだったか。 悪いが、俺の爆弾は最強だ。簡単には、避けられねぇぜ!」 男はオレに指を再び向ける。 オレはため息と同時にしゃがんだ。ちょうど、頭があった場所で爆発がおこる。 「無理だ。お前に勝ち目はない」 オレは一瞬で男に近づくと、男の頭に触れた。 「な、なんだ?何する気だ」 「一つ教えておいてやる。俺の能力は貴様の能力と違ってゼロ距離なら本当の意味で最強だ。 悪いな。依頼だ。消えろ」 一瞬にして、男は跡形もなく消えた。 オレはため息をまた吐く。 そして横に転がっている裸の少女を見た。 「……後片付けか」 面倒いな。 オレは、今日二本目の煙草に火をつけた。
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