消えた少年

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消えた少年

ある日、タバコを切らした俺はコンビニに向かう途中のこと 曲がり角から一人の少年が飛び出してきた。 「あっすいません」と謝った瞬間少年の姿はどこにも見当たらなかった。 「今絶対ぶつかったよな?あれ?なんだこれ…」そこには一つの金属製の野球ボールくらいの球が転がっていた。少年の落し物だと思い、急いで周りを見渡したが 少年の姿はやはりどこにもなかった。球を見てみると今日の日付と時間【2011/10/31/15:23】デジタル式の時計のようだった。やけに重く高価な物のようだったので仕方なく家に持ち帰ることにした。 「しかしさっきの子どこ行ったんだ?絶対ぶつかったよな?」そうぼやきながら 机の上に置いた球状の時計が目に入った。「あれ?これ時間進んでないぞ?」 この時計を拾ってからすでに10分は経っているはずだったが時計のデジタル表示は 【2011/10/31/15:23】のまま。「さっきぶつかった時に壊れたのかな?」 おもむろに球を手に取り振ったり軽く叩いたりしてみた。するとデジタルのちょうど真後ろがプッシュ式で開けられるようになっているのに気がついた。 そこには赤いボタンが一つだけ。「リセットボタン?これで直るかもな」 何も考えずに赤いボタンを押した瞬間目の前が真っ暗になった…
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