過去の記憶

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「それじゃダメなんだ。」「何だよ、ジェイクだって復讐したいだろ」 「俺だってビルの仇を伐ちたい。でもそれは、ビルが望んだことじゃない。ビルは死ぬ前言ったんだ。生きてくれ、幸せになってくれ、普通の生活を送ってくれってビルは俺に言ったんだ。」 「ジェイク…。でも、ごめん。私、今狩りをやめるわけにはいかないんだ。知りたい、私の秘密を…」 「知ってどうなる?お前はまた傷つくだけじゃないか?なのに何故?」 「何故?私にだって分からない。だけど、いつまでも真実から目を背けていたら分かるものも分からなくなる。私は自分のために知りたいんだ。それがどんなに辛い結末であっても…」 「何で俺の大事なものは、皆平気で命を捨てようとするんだ。ビルもそうだ。」「命を捨てる訳じゃないよ。生きるために戦うんだ。」 「分かった、俺の負けだ。好きにすればいい。だけど、絶対に死ぬことだけは許さないからなっ。」 「ジェイク!?ハハッ分かった。死なないよ。」 「じゃあ俺は行くよ。また会いに来る。」 「じゃあね。」 ジェイクは病室から立ち去った。 ナミの記憶は完璧ではないが取り戻した。 「ナミ?」 「私やめないよ」 「えっあぁ」
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