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3章 荷ほどき×同棲
「ンム……ン…」
眩しいと思って目を開けると目の前に顔が近づいてきた。
「あ…気がづいた♪」
「ン…あぁ、ナナ…」
と言うか今気がついたんだが
「なんで、膝枕なんてしてるんだ?」
そう言って身体を起こそうとすると両肩を押さえられて起きることを拒絶される。
「…ン?まぁこれからお世話になるんだからこれぐらいはね?」
何故疑問で返すかな。
と言うかお世話になるってどういうことだ?
考えていることを察したのかナナは
「これから私達同棲するんだよ?」
とあっさり言った。だから何故疑問形なんだ?
イヤ、それより……
「今何て言った?」
「だから同棲するんだよ?」
……………。
同棲?
「アハ♪よろしくね。」
あぁ…何言っても無駄だ。何故か一瞬でそう悟った。
「てか何故急に同棲するとか言い出すんだよ。」
「それは、シンちゃんが一人だからだよ?」
何となくナナの口癖と言うか分かってきた。
「なんか、隠してるだろ?」
「そんなことないよ?」
そう、ナナは言いづらいことは疑問形にしてしまうのだ。
「まぁナナには何言っても無駄だし。どうせ、荷物がその内届くんだろ?」
「さっすが~♪頭の回転早いね♪ていう訳でよろしくね♪」
はぁ~
「今、心の中でため息ついたでしょ~♪駄目だよ~♪幸せが逃げるよ。」
ため息を吐かせた張本人がそんな事いっていたそのとき、インターホンがなった。
「あ、荷物来た♪」
あぁこれから大変だな~
嵐の予兆を感じた瞬間だった。
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