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澄み切った青い空
雲一つ無い青の空
こんな日は洗濯をして
弟たちのご飯を作って…
おばあちゃんの肩を揉んで…
日課になっていたのにな…
こんな所で…
こんな荒野(ところ)で…
私は…死ねない…
死にたく無い…
死にたく無いよ………
太陽の光を背中に受けながら
一人の傷ついた少女が広い荒野を
右足を引きずりながら
歩いていた
少女の瞳に力は無く
正面にかすかに見える
城を目指し
一歩ずつ…
一歩ずつと確実に歩みを進めていた。
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