ユメルの騎士

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視界がぼやける… 残りの力を動く左足に 全て注ぎ込む ズル… ズル… と足を引きずる音だけが 少女の耳に入ってきている。 そんな時だった ヒュッ と風を切る音が 雑音の如く少女の聴覚を刺激した トン 「う…そ…」 少女が右脇腹に目をやると 一本の矢が突き刺さっていた 何かから開放されたかのように 膝から地面にドサッと崩れ落ちる 少女 その目には一筋の涙がツーっと 流れていた。 「死にたく無い…死にたく無いの…」 背後から数人の兵士が駆け足で 少女に近づいてきて 再び少女目掛けて弓を構えた 弓兵「ここまでだな!反逆者ルル!死ねい!」 「待て。」 矢を放つ瞬間に一人の男の声で弓が 放たれるのが止まった、 黒いローブを纏った男がルルに近づき、髪の毛を掴み顔を無理やり 上げさせられる。 「ルル…今考えを改めてれば命を助けてやろう、私はお前を愛しているのだ…お前も私を愛しているのだろ?なら私のものになれ…そうだ子供三人は欲しいな。」 ルルは視界がぼやける中 一言言い放つ ルル「ウィル…答えは…変わらない」 その一言で黒いローブを纏ったウィルが地面に力いっぱいルルの頭を叩きつけた!
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