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「はぁーあ……」
流歌は疲れたように、さらに大きなため息をついて、机に上半身を倒す。
伸ばした腕に頭を乗せるようにすると、空席となっている前の席を見つめた。
もう一週間も、そこの主は席についていない。
主の名は――……夢音未来。
大会以来、未来は学校に姿を見せていない。
また、戦争部で学校に来ていないのは、セイルとレヴィもだった。
セイルは1度九州へ戻り、セント・ルーテル女学院に残っていた外部戦力枠や、実家に置いてきた家財道具の整理に向かっている。
レヴィは、中破した機龍の補修とレヴィ自身の整備のために、震と幻に連絡を取って、そちらに出向いている。
未来が出席して来ない理由はわからず、
“公式戦で負けたのって、今回が初めてだもんね……”
精神的なショックによるものだろうと、流歌は考えていた。
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