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退屈な日常を変えたいとは思う。 だけど私が何をしても変わる訳はない。 そっと溜め息をついて、壁にかけてある家と同じくらい趣のある時計を見やった。 「…そろそろ行こうかな」 鞄を首にかけて、靴を履いて家を出る。 この上もなく面倒だけど、高校に行く時間だった。 しっかりと施錠して、私は裏に回った。 家の裏は山で、割と急な天然の坂道があり登れるようになっている。 そこを五分くらい歩くと平坦な道になっていて、途中からは舗装されて道路になっていた。 本当は裏までぐるっと、山を一周するように道路が出来るはずだったらしいけど、途中でその計画は霧散して中途半端に終わったらしい。 理由はよくわからない
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