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「白井と臼井……どこか似ている部分があるとは思わないか?」
言われてみれば……
よく見ると、全体の形はだいたい一緒のように思える。
「そう。白井という字の真ん中を二本、ポキポキ折ることで目立つ名字に変身するのだ!」
山田は勢いよく俺を指差した。
その迫力に思わず唾を飲んでしまう。
つーか、ポキポキってなんなんだよ……
「太郎とて同じだろう?一文字変えれば大スターではないか。」
「まぁ……気にしてたけど……」
気にしてたのは事実だ。
絶対に変えられないとわかっていても、なかなか楽しそうだと思う。
俺も少しやってみるか。
「なぁ、山田。お前はどうなるんだ?」
俺が参加しようと山田を呼ぶと、何故か少し眉をひそめた。
それは怒っている様にも見える。
「たやすく山田と呼ぶな。花子と呼べ。」
静かな声は恐怖を俺に与える。
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