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「なんだ?理解出来なかったのか?山口という名前にしたら都道府県の仲間入りってのがわからないか?」
正直、ちゃんと聞いていても理解できたかどうか怪しいところだ。
それよりも……
「向こうの自分って何だ?」
俺のストレート過ぎる言葉に、花子は戸惑い、頬を掻く。
さっきまでの威勢はどうしたんだよ。
そんな中、花子が口を開く。
「向こうの自分と言うのはだな……」
妙に口ごもる花子。
少し頬が赤いような、赤くないような……
「いい!ともかくだ。明日私の教室に来い!」
花子はそれだけ言うと扉を乱暴に開け、部屋を出て行ってしまった。
向こうの自分って……あいつ、本当に電波系じゃないだろうな……
そんな少しの不安が俺な脳裏を過ぎった。
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