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次の日の朝。
ねずみ色のTシャツにねずみ色のズボンという、いかにも地味な服装の俺は目を覚ました。
うぅ、寒い。
こんなの日本人が耐えれられる寒さじゃない。
布団は正義だ。
俺を温かく包んでくれる。
思わず意識が遠退く。
パトラッシュ……僕はもう……
「起きろ!我が愚弟よ!」
そこに閻魔大王の登場。
違った、俺の姉貴だ。
「今日も学校があるのだろう!早く起きろ!」
朝からハイテンションの我が閻魔大王、鈴木光貴
男みたいな漢字を書いて『みつき』とオシャレな読み方をする。
この前友達に見せたら『みつたか』と読みやがった。
そんな我が閻魔大王は俺から強引に毛布を剥ぎ取ると、俺の懐に飛び込んできた。
「おはよー、我が愛する太郎ー」
お分かりいたたげただろうか?
画面中央、男に飛び掛かりつつも膝で確実に鳩尾を狙う女がいるではないか!
俺は朝から悶絶した。
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