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「そりゃまぁ……一応……」
自分と同じで名前が平凡だからとはとても言えない。
そんな山田は俺の元に近寄り、肩に手を置いた。
何だろう……甘い匂いがする。
「太郎よ。お前は目立ちたいから、ここを訪れたんだろう?」
「お、おう……」
力強い視線。
コイツは何だ……目がスゴイ。
その目の圧力に圧され、俺は頷いてしまった。
「なら貴様は目立ち隊に入るな?」
「あ……」
「入るな?」
「あ、はい……」
ヒドイ。
完全に言わされた感じがする。
俺が苦笑いを浮かべていると、山田は俺の肩をポンポンと叩いた。
「そうかそうか。貴様はみーずーかーら、この部活に入りたいのだな?」
「え……いや……」
「入りたいのだな?」
「あ、はい……」
なんなんだこれは……
すると山田は、夕日を指差した。
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