第一章

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「ってゆっくり食べてる暇なかった…行ってきます、お母さん」 「行ってらっしゃい」 パタン… 「急がないとっ…」 私は自転車を全速力でこいで公園へ向かった 今は夏 太陽と心地よい風が混じりなんだか蒸し暑くなってきた キィィィ… 「嗄奈!!遅いよぉ~」 「ごめん、遅れた」 公園で待っていたのは私の親友の麻実 中学の春、人見知りな私に話し掛けてくれたの あれからずっと仲良しだ 「自転車ないんだから速く来てよねっ」 「ごめーん」 麻実は自転車がないのだ 3ヶ月前小さくなってしまって捨てたのはいいんだけどお金がないらしい 無いというかお小遣いで自転車買うのはもったいないんだって 「今から飛ばすよっ」 「どんどんいっちゃって!」 麻実は私の自転車の後ろに座った
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