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「ふあぁ~~~~っと~~~僕を起こしたのはこんな可愛い女の子か~~~」
真奈の目の前に現れたのはボサボサの頭で背が高い青年だった。
青年は白のカッターシャツに紺色のズボンという格好で、首から茶色の布袋をぶらさげていた。
真奈がしどろもどろになっているのを青年は華麗に無視して、
「佐藤法律(さとう ろう)の“妖件課”にようこそ~~~~!」
と両手を広げてみせた。
「“妖件課”…?」
真奈は思い出したように自分がいる空間を見渡した。
綺麗に陳列している2つのロッカーに、空間の中央にドンと置かれた大きなデスク、壁にはいつのものかわからない時代を感じさせるアイドルのポスター、たくさんの棚の中にはファイルがびっしり入れられ、2つのベッド、これまた大きなソファーもあった。
さっきまで学校の屋上の貯水槽の裏にいたはずなのに…
そして真奈の目に色が薄くなった青色のドアが見えた。
真奈立ち上がりドアまで行き、開けてみた。
「やっぱり…屋上…」
見慣れた光景が広がっていた。
真奈は佐藤に振り返り、
「あなたは…こんなとこで一体何を…?」
聞いた。
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