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「うっ…ぐ…おぇっ!…すっすまない…」
嗚咽をもらし、込み上げる猛烈な吐き気を抑え、龍哉はその老人を椅子からどかした。
そして、その老人の後ろには…。
「扉…」
取っ手のついた扉がそこにはあった。
扉の大半は先ほどの老人の地で赤く染まっている。
「そんな…おい、うそだろ、ホントなのかよ…」
目の前の惨劇に絶望する龍哉。
目がくらむ。
吐き気がする。
そして、龍哉はそこで気を失い、その場に倒れた。
───カランカラン。
ドアからは銀に輝く長剣が抜け落ち、その身は血で赤黒く染まっていた…。
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